クリケットでは得点のことをラン(RUN)と呼びます。
ストライカー(打者)がボールを打ったあと、ノンストライカー(走者)とストライカーはお互いに反対側のウィケットに向かって走ります。これをエンドチェンジといいます。逆サイドに両者が無事に到着すると1点となります。ボールが返球されるまで何回でも往復することができ、1往復で2点、1往復半で3点、2往復で4点と1回入れ替わるごとに1点づつ加算されていきます。
※走るときはバットを持ったまま走ります。バットは投げてはいけません。

 

【PARTNERSHIP:パートナーシップ】

 
 バッティングで重要なのは、2人のバッツマンのパートナーシップです。2人のバッツマンが勝手に走ってしまっては正確なランはできません。そこで必要になるのがコールです。コールにも色々ありますがここでは代表的な3種類をあげます。
 
●YES!(イエス!) 
ストライカーが投球されたボールを打って、走れるときにお互いが走り出す合図として使います。
●NO! (ノー!)
ストライカーが投球されたボールを打っても、フィールダーに捕球される等して走ってもアウトになってしまいそうなときに、自分のパートナーに走らないことを伝えるために使います。
●WAIT!(ウェイト!)
打球を見て走れる判断に悩む場合に使います。お互いに打球が抜け場合等のために走り出す準備をするためのものです。走り出せるときにはWAITに続いてYESとコールして走り出します。
 

 

【SHORT RUN:ショートラン】

 
 ランはバッツマンが2人ともクリース内の地面に身体の一部(バットを含む)がタッチした場合に認められます。きちんと地面にタッチされていなかった場合、そのランは認められません。しかし、前後のランがきちんとなされていればそのランは認められます。例えば、3ランしてもその内の2ラン目がきちんとクリース内に触れていなかった場合は、2ラン目のみが不成立(ショートラン)となり2点となります。

 

【BOUNDARY:バウンダリー】

 
 打球が一度フィールド内にバウンドしてバウンダリーを越えた場合は、バッツマンは走ることなく打ったバッツマンのランとして4点1度に入ります。これをバウンダリー4と呼びます。
 また打球がノーバウンドで直接バウンダリーを越えた場合はバウンダリー6と呼ばれ同様に6点が入ります。

 

【EXTRA POINTS:エキストラポイント】

 
エキストラポイントとはバッツマンがバットを使って稼ぎ出した点数(ラン)とは異なり、チームの点数となるものである。
以下の2種類は1球につき1点を相手チームに与えてしまうものであり、また1オーバーの中(6球)にはカウントされない。

●ノーボール
肘を曲げて投げた場合、アンパイアに無断で投球方法を変えた場合、ボウラーの足が規定に違反した場合等が該当します。
●ワイドボール
ボウラーがバッツマンの打撃可能な範囲を越えて暴投した場合に呼ばれます。
[ワイドボールの目安]
・外の枠を越えた場合
   長時間のゲームの判定基準
・内側の枠を越えた場合
  ワンデイゲームの判定基準
ワンディゲームに多く見られる投球数を制限して行うゲーム形式(リミティッドオーバー制)の場合は、決められた投球数の中でいかに多くの点数を取るか、という点取り合戦の様相が濃くなるためワイドボールに関しても最初からワイドと判断されるエリアを大きくし双方たくさん点数が入るようになっている。
●バイ
バッツマンが空振りや見送りしてバットにあたらなかったボールをキーパーが後ろにそらしたときには、バッツマンはエンドチェンジをしてランを稼ぐことができます。
●レッグバイ
投球がバットを持った手を除くストライカーの身体にあたり、そのボールをキーパーが後ろにそらした場合はバイ同様にエンドチェンジをして得点することができます。
エキストラポイントはいずれの場合もアンパイアの合図があって初めて成り立つものです。ノーボールやワイドボールはアンパイアの判断で決定します。バイの場合のバットに触れていたのか空振りなのか、レッグバイの場合の身体に触れていたのか触れていないのか。これらの判断基準は全てアンパイアにあります。

法の番人:アンパイア