2002/10/27
三重県青山町
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三重県青山町「クリケット教室」活動報告
報告者 柿元 理榮
実施場所
三重県青山町 北部グラウンド横の体育館
実施日
2002年10月27日(日)
講師
松村謙一郎
指導者
柿元理榮、萱場俊明、新田絵里子(順不同、敬称略)
参加者
約30名(教室終了後、当方から配布したアンケートに回答した者16名)
国際交流員
Ms. Zoe GOLDER(豪州ブリスベン出身)
時間割
13:30〜14:00 ビデオによるルール等説明
14:00〜15:00 練習
15:00〜15:45 ゲーム(ペアーズクリケット、ダイアモンドゲームの2種類)
15:45〜16:00 ビデオ上映(『クリケットの世界』)
実施経緯
三重県青山町教育委員会(国際交流協会員)のMs. Zoe GOLDER(ゾーイ・ゴルダー。豪州出身。以下、「Ms. Zoe」という。)からの依頼。
Ms.Zoeが、在住している青山町において「クリケット教室」の実施を目的にレクリエーショナルクリケット協会(以下、「RCA」という。)から本年6月頃に「イージークリケットセット」を同町予算にて購入したことが今教室の発端。購入時から「本年秋にはRCAと共同でクリケット教室を開催したい」と計画してきたところ、今般の「Zoeといっしょにクリケットをしよう」と題されたクリケット教室実施の運びとなった。


【実施までの当日同行】
 教室実施日(2002年10月27日(日))当日、正午に近鉄線名張駅に集合(現地へは前日26日入りも検討されたが、所用が有った者もおり当日正午に現地直接集合とした)。
Ms. Zoe-RCA間での事前連絡が徹底されていないなか、集合場所(近鉄線名張駅東口改札前)に集合しているRCAスタッフ4名にMs. Zoeは少々困惑気味(Ms. Zoeは「RCAスタッフは1名のみの参加」と理解していたため)。挨拶後、Ms. Zoe運転の乗用車にて青山町文化会館に移動(所要時間30〜40分程度)。文化会館では青山町国際交流協会長(男性。60歳程度か?)が当方を待機。会長と挨拶後、交流協会側が手配した昼食を頂戴し、13時20分頃北部グラウンドに移動。
日差しこそあるものの肌寒かったことから、当初のグラウンドでの指導を変更しグラウンド横の体育館で実施。開始予定時刻(13時30分)になるまで、どの程度(数、年齢層)の参加者が見込めるかが予測できず、指導者が受講者より多い状況になることも十分考えられたが、開始予定時刻には、5才程度の児童から60歳超の老齢者まで幅広い年齢層が30名程度参集した。

【指導内容】
(1)13:30〜14:00 【ビデオによるクリケットのルール説明】
 最初にクリケット道具(バット、ボール、レガース、グラブ、キーパーグラブ、ウィケット)を受講者に見せながら使用方法を説明した後、「TBS系デジタル放送BS-i」の某スポーツ番組内で昨年放映された「クリケット紹介VTR」を活用し受講者にクリケットを紹介。受講者の中からは「ほぅ」などの感嘆が聞こえた。
(2)14:00〜15:00 【練習】
 「イージークリケット」を使いプレー練習。受講者を半分に分けて、新田、松村がバッティング担当、柿元、萱場がボウリング担当で、それぞれのパートを30分間指導。
 ボウリングは、成人女性と児童がひじを伸ばして投げるポイントがつかめないようで苦戦している姿が見られた一方、成人男性はすぐにコツをつかんでウィケットを倒す姿が頻繁に見られた。
(3)15:00〜15:45 【ゲーム】
 休憩を挟み「ペアーズクリケット」を実施。7チームに分けて、2オーバー(3球ルール)で何点取れるかを競った。得点することが難しく、1点得点できたチームが最高位で、マイナス点(アウトによる減点)のチームが多数であった。最後には、どうしたら確実に得点できるかが理解できていたようであり、クリケットの理解につながったと思われる。「難しい」という声もあがっていた。
 全チーム攻守後、「ペアーズクリケット」中の動きが固かったこともあり「ダイアモンドゲーム」により再度ゲームを実施。「ペアーズクリケットと比してこちらの方がおもしろい」と息を切らしながら語る受講者も見られた。児童たちは自分の順番が終了したにもかかわらず満足していない様子で何度もウィケットの前に立っていた。「ダイアモンドゲーム」は好評であった。
(4)15:45〜16:00 【ビデオ上映】
 最後に『クリケットの世界』を上映。受講者に実際のクリケットについて理解を深めて戴いた。児童達は、ゲームでクリケットに興味を抱いたこともあってか最前列で食い入るようにスクリーンを注視していた。
 全過程終了後、受講者にはRCAが準備したアンケートを配布、記載して戴いた。

【アンケート感想(抜粋)】
・予備知識のないスポーツでしたが、気軽に楽しめるスポーツという事を感じました。町で普及していけばと思う。(59才・女性)
・8才と6才の子供の参加でしたが、わかりやすく、始めてでもとっつきやすく講習を受けられました。子供もとても興味を持ちました。(36才・女性)
・まったくはじめてもクリケットでしたが、うまくポイントをおさえて説明してくださったので、楽しいひとときがすごせました。ありがとうございました。(50才・女性)
・子供達がすごく楽しく遊べたのでまた参加したいと思います。子供もゲームが楽しかったのかまたしたいと言っていました。(女性)
・素晴らしく楽しい経験をさせていただきありがとうございました。面白いルールであまり暑くならなければ老若男女で楽しめますね。(61才・男性)

【総括】
 親と子供が一緒にクリケットをやるというイベントは久しぶりだったので、親の方からの意見で「野球と違って、どこでも打っていいから子供も気軽にできる」というものもあり、私たちにとっても新たな考え方を発見した。教育に携わる団体(PTAなど)が私たちの活動を支援してくれたら…と願いながら、親の方に「小学校でも是非クリケットを」と宣伝しておいた。
 なかにはおばあちゃんと参加する子供もいて、「親子3代に渡って楽しめるスポーツ」というクリケットの素晴らしさを改めて実感した。青山町国際交流協会長の「今後、青山町にクリケットが普及するように」という言葉を信じたい。