日本クリケット協会 企画部 三戸
7月14日(土)午後6時30分ごろから前橋市民体育館でカンギィ・クリケットを楽しむ夕べを開催し、群馬大学の学生を中心とする12名の参加者を集めて行われました。ゲームを行う前にウォーミングアップとして4箇所の練習コーナーを設けてローテーションによる基礎トレーニングを行いました。設けた練習コーナーは
●ミドルスタンプをはずした状態のウィケットの前にティーを置いてのストレートバットの練習
●ミドルスタンプだけを取り付けたウィケットの上にティーを置いてのフックショットの練習
●ターゲットボウリング2箇所の4つです。
ゲームは12名ですから6組のペアを組み各ペア4オーバーずつで得点を競い合うものとしました。全プレーヤーがボーリング、ウィケットキーピング、フィールディング、バッティング、アンパイアリングが経験できるようにローテーションをして行いました。体育館内が暑かったこともあって4オーバーごとに休憩を取り水分の補給をしました。ゲーム全体にかかった時間は6組のペアがバッティングをすることから24オーバーでおよそ1時間30分で終了しました。今回は12名でしたが、2名はつねに審判をしていますのでフィールダーは8名でちょうどよかったと思います。ウォーミングアップを含めると2時間30分でセッションが終わりましたが、運動量としては十分過ぎるくらいでした。バウンダリーはゴロで壁に当たった場合はインプレーで、直接壁に当たった場合はフォーとしましたが、直接壁に当たった場合でもある一定の高さ以上(今回は体育館の2階部分:約7〜8メートル)を超えた場合や天井にあった場合はアウトとしました。打ち上げるショットを減らすのが目的です。シックスはなくアウトは1点減点で行い、一番多く得点したペアは32点、少なかったペアで4点でした。
今回のセッションを通して感じたことはカンギィ・クリケットはクリケットの簡易版だとか子供用だとか言われることもありますが、ある程度の経験者がプレーを行う場合ははっきり入って通常のクリケットよりハードな戦いとなるということです。1球毎に繰り広げられるバッツマンの走塁と守備の攻防は同じ英国発祥のスポーツである「スカッシュ」をほうふつさせるものがあるといっても過言ではありません。ましてや体育館の中ですからボールが壁に跳ね返ってより一層走塁の機会を増やします。守備のちょっとしたファンブルやミスがさらにゲームをスリリングにします。屋内ならではの面白さであるとも言えます。かといって通常のクリケットと違うのかというと基本はまったく一緒だしむしろ通常のゲームより基本に忠実なことが要求されるのです。守備においては正確なキャッチングと返球が、投球においては正確なターゲットボウリング、バッティングにおいてはゴロを転がすこと、スキがあればどんどん走ることが求められます。
初心者にとってはクリケットのエッセンスを経験できるよい機会であるし経験者にとっては基本技術の習得に利用できることから悪天候時やオフシーズンの練習用としても楽しめます。というわけで昨日のカンギィ・クリケットを楽しむ夕べは大変に盛り上がりました。
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